もう20年ほど前、鍼灸の卒後研修施設を修了して4年ほど経った頃になりますが、ゴルフの翌日に「腰が痛い」といって来られた方がおられました。
「鍼を受けたらかなり軽くなったよ!」
と、数日続けてこられましたが、4回目、どうもおかしいと考え、
「万が一のことも考え、信頼する整形外科の先生を紹介させて頂きますので、ぜひ受診してみて下さい。」
と伝えました。
その後、かかりつけの整形外科を受診され、「何ともないよ(^^)」と言われたそうで、また私のところに来られました。
でも、どうしてもおかしい・・・
「だまされたと思って、この紹介状をもってこの先生のところにかかってみて下さい。私も先生に連絡しておきますので・・・」
まもなく、紹介先の整形外科の先生より連絡が入り、すぐ精査に回したとの事、
結果は… 悪性腫瘍でした…。
それも、かなり悪性度が高いとの事…
半年後、頬がこけたお顔で来られ、
「見つけてもらってよかったよ・・・!」
一年半後、見知らぬ女性が院の前に立っていました。
「あの人の妻です。
「絶対に元気になって、先生のとこに挨拶に行くんだ!」
って言ってました…。」
私は、どうお声掛けすればよいか、わかりませんでした・・・。
日常の施術時、何気ない会話をしつつも、常にガンなどの重大な病気の可能性を考えながら診察していくことの重要性を改めて強く認識した出来事でした。
2024年06月28日
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