これは、歩いていると次第に痛みなどが強くなり、びっこをひく(=跛行)ようになるものの、少し休むとまた歩けるようになる(=間歇性)という症状の事です。

腰部脊柱管狭窄症では、腰から脚にかけてつながる神経が腰の中で圧迫されやすくなり、歩行時に痛みや間歇性跛行などの症状が生じます。
間歇性跛行、狭窄症以外の原因も潜んでいるかも・・・
この間歇性跛行という症状は、腰部脊柱管狭窄症以外にも、下肢閉塞性動脈硬化症という疾患などで生じることもあります。
下肢閉塞性動脈硬化症では、脚の動脈が硬くなり、血液が流れにくくなることで、運動時には脚を養う酸素や栄養が不足して痛みや疲労感、間歇性跛行などの症状が生じます。
ここで、下肢閉塞性動脈硬化症の危険因子を並べてみます。
男性、喫煙(歴)、高齢、高血圧、脂質異常・・・
これら、腰部脊柱管狭窄症の患者層にもよく当てはまりそうですよね。
実際、腰部脊柱管狭窄症患者のなかで、下肢閉塞性動脈硬化症を併発している方が約13%いるという報告もあります。
団塊世代は、通勤地獄に午前様の激務、タバコにお酒の接待・・・といった日々が続いていた方々、この世代がこれから後期高齢となります。
間歇性跛行に悩み、腰部脊柱菅狭窄症と診断されている方々の中には、下肢閉塞性動脈硬化症も併発している方が混じっていると考えていくのが良いかと思います。
